「働き方改革」の推進により労働条件の明示や就業規則の整備が進み、パート・アルバイトであっても年次有給休暇を取得することが当たり前の時代になりました。
コンビニや飲食店など、シフト制で支えられている職場でも、有給休暇の取得自体は珍しいことではありません。
しかし、平日時給と土日時給の差や昼間勤務と夕方・夜間勤務の差、などがある中で「有給休暇取得の際は、その賃金を平日昼間の時給を基本とする」などとすると現場感覚と合わない不公平感が出ます。
一方で、労働条件通知書や就業規則に具体的な計算方法が書かれていないと、「何時間分支払えばよいのか分からない」と担当者がその場で判断することになりがちです。
その結果、対応が人によって変わり、不公平感やトラブルを招くこともあります。
シフト制の場合、有給休暇中の賃金は「その日に働く予定だったシフト時間分を支払う」というルールを基本に定めておくと、運営が安定します。
さらに、シフト確定前の申請に備え、直近3か月の平均労働時間を基準にするなど、補足ルールを設けておくことも有効です。
労働基準法では、有給休暇中の賃金についてシフト制で働く方が多い職場では「平均賃金」の考え方を前提に運用しているケースを示しています。
法律に基づいた計算方法を踏まえつつ、現場に合った支払ルールを明文化しておくことが、安定した職場運営につながります。
シフト制で働くパート・アルバイトの有給休暇賃金は、労働基準法で定められた「平均賃金」を用いて計算する方法が実務上よ
く使われます。
平均賃金とは、有給休暇取得日の直前3か月間に支払われた賃金総額(賞与を除く)を、その3か月間の暦日数で割って算出する1日当たりの賃金です。この金額を、有給休暇取得日数分支払うのが基本となります。
なお、平均賃金には最低保障があり、算出した金額が「通常の賃金の6割」を下回る場合は、6割相当額を支払わなければなりません。
この最低保障を含めた計算方法をあらかじめ就業規則等に明示しておくことで、担当者が判断に迷わず、法令に沿った安定した運営が可能になります。
