週休3日制と聞くと、大企業だけの話に感じるかもしれません。
しかし、中小企業こそ積極的に取り組むべきテーマだと考えています。
特に注目すべきは、マネジメント層やその候補者層への導入です。
中小企業の管理職には、「考える」「整える」「学ぶ」ための時間が不足しがちです。
週休3日制により得られる1日は、単なる休みではなく、経営を前に進めるための“投資の時間”になります。
こうした“余白”が、組織に持続可能なマネジメントを育てていきます。
週休3日制は、単に働き方を楽にするのではなく、働きがいと働きやすさのバランスを整える手段です。
キャリアやライフスタイルを重視する人材が「ここなら両立できる」と感じれば、離職を防ぎ、定着を促す効果が期待できます。
・幹部や候補者だけ試験導入する
・業務効率化とセットで考える
・閑散期など、導入しやすいタイミングで実施
中小企業は意思決定が早く、小回りが利くからこそ、スモールスタートが可能です。
例えば小売店の店長・幹部で導入を考えてみましょう。
週休3日制といっても「働く時間が減る」のではありません。
出勤日は今まで以上に集中して働く代わりに、3日はしっかり休む。
その休みは単なる休日ではなく、
・自己研鑽や読書、経営の勉強
・家族との時間や体調管理
・店舗の未来を考える時間
といった「成長」と「余白」の時間として使えます。
店長が週3日休む=週の4割は店長が店にいない。
これは部下に任せる練習をする絶好のチャンスでもあります。
店運営上の判断基準やオペレーションを明確にすることや部下の成長を促す環境づくりにつなげることができます。
まずは1人の店長から。1店舗から。
週休3日制は、単なる“休みの制度”ではなく、マネジメント力を育てる武器になりうるのです。
「休みを増やす=非効率」ではありません。
むしろ、定着・育成・改善の時間を生む“攻め”の選択肢。
将来の組織を育てていく土台として、週休3日制を前向きに検討してみませんか?